2025年度 新収蔵資料展

「職員食堂内の喫茶コーナー 4階」
(写真集「東京中央郵便局」より、小池浩撮影、1979年)

概 要

 2024(令和6)年度に寄贈された資料約40点を展示します。
 明治初頭に迫間郵便局(栃木県足利市)で使用されていた御勘定表から、人気アイドルグループBTSの切手を収録した韓国の記念切手帳まで、古今東西の多彩な資料をお楽しみください。
 なお、本展では特集として、小写真展「働き、撮る―局員がみた東京中央郵便局」のコーナーを設けます。

会 期

2025年6月17日(火)から29日(日)まで
※休館日の6月23日(月)を除く。

会 場

郵政博物館(多目的スペース)

展示構成

全4章と特集コーナーで構成します。

第1章 郵便局のしごと

 明治初頭の局務資料をはじめ、女性職員の功労を伝える資料、局舎や制帽、計器やポストなど事業用物品に関する資料を紹介します。

第2章 郵便局をつかう、楽しむ

 戦後の貯金通帳など、郵便局の利用状況を伝える資料のほか、実用的な価値を超え、収集や鑑賞の対象となった切手や絵はがきを紹介します。

第3章 世界とつながる

 トルコの記念切手セットや、フランスと韓国の記念切手帳など、切手を通じた国際交流の様相や、国家と通信ネットワークの関わりを示す資料を紹介します。

第4章 郵便をまなぶ

 郵便のほか、電信電話や交通史に関する同時代文献や研究書、小説などを紹介します。

特集・小写真展「働き、撮る―局員がみた東京中央郵便局」

 東京中央郵便局に勤めていた小池浩(群馬県出身、1952-2024)が、1979(昭和54)年に同局を撮影したモノクロ写真20枚を展示します。
 小池は1974年から1994年まで東京中央郵便局に在職し、アマチュア写真家として公私にわたり撮影活動を展開しました。本展で紹介するのは、小池が当時の局長に許可を得て撮影した東京中央郵便局の写真で、局舎や業務風景にとどまらず、食堂や浴室における私的な場面や、局員以外の従業員も被写体としているのが特徴です。
 これらの写真は自身の職場に対する親密なまなざしを感じさせる一方、理知的な構成と洗練された明暗表現には、写真家としてのこだわりもうかがえます。静謐さと叙情性をたたえた、貴重な時代の証言をご覧ください。

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「第一郵便窓口課 国内郵便係の休憩室」
(写真集「東京中央郵便局」より、
小池浩撮影、1979年)

「私書箱 地階(確か2400あったと思う)」
(同左)
 

「新収蔵資料展」について

 1902(明治35)年6月20日、万国郵便連合加盟25周年を記念して、当館の前身である郵便博物館が開館しました。翌21日に初めて資料の一般公開が開始されたことを記念し、1974年に同日を「資料の日」と定め、以来毎年、その前後の期間で「新収蔵資料展」を開催してきました。
 この展覧会は、前年度に寄贈された資料を公開し、寄贈者へ謝意を表するとともに、広く当館の資料収集活動について発信することを目的としています。