博物館ノート

日本最初の外国郵便用はがき

収蔵品

日本最初の外国郵便用のはがきは、明治10(1877)年11月20日に発行された「万国郵便連合はがき」(図1)です。このはがきは、同年6月にわが国が万国郵便連合(UPU:Union Postale Universelle)に加盟し、海外にもはがきを送ることが可能となったことにより発行されました。
万国郵便連合とは、明治7(1874)年にスイスの首都ベルンで誕生した、郵便に関する国際機関です。
様式は当時使用されていた国内用はがきに類似しており、小判型の料額印面内には、「大日本郵便」及び「JAPANESE POST」の文字と桐の紋章が描かれ(図2)、その下には「郵便はか(が)き」の表示と「此表面には宿所姓名を限り認むべし」という注意書きが入っています。
額面は、3銭(アメリカ、香港、中国北部宛)、5銭(上記以外のUPU加盟国宛、アメリカ経由)、6銭(同、香港経由)の三種があるため、「三五六はがき」とも呼ばれています。

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図1 万国郵便連合はがき
明治10(1877)年11月20日発行(左から3銭、5銭、6銭)

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図2 万国郵便連合はがきの料額印面部分

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図3 近年の国際郵便用はがき
「日本国際切手展’91にちなむ絵入り国際はがき」
平成3(1991)年10月7日発行