博物館ノート

郵便取扱の図

収蔵品

「郵便取扱の図」は、明治期の郵便局窓口の様子や郵便局内外での作業風景を描いた絵図で、日本の郵便取扱状況を紹介するため、明治17(1884)年12月から翌年5月までアメリカのニューオリンズで開かれた万国博覧会に出品されました。
農商務省博物局工芸課が、柴田真哉(しんさい)という人物に依頼して制作したものです。柴田は、明治17年10月から11月にかけて郵便局などの作業風景を実際に写生し、この絵図を制作しました。 この「郵便取扱の図」は、14枚の絵図で構成されています。前半の7枚には、東京郵便局の窓口(図1)や差立区分、は束、郵袋納入作業(図2)といった屋内の作業風景が描かれ、後半の7枚には、雪中の郵便馬車と人車(図3)、鉄道郵便車の郵便の積卸し(図4)といった屋外での作業風景が描かれています。

図1 「第一図 東京郵便局窓口公衆室」
図1 「第一図 東京郵便局窓口公衆室」

図2 「第六図 差立区分、は束、郵袋納入作業」
図2 「第六図 差立区分、は束、郵袋納入作業」

図3 「第十図 雪中の郵便馬車と人車」
図3 「第十図 雪中の郵便馬車と人車」

図4 「第十一図 鉄道郵便車の郵便の積卸し」
図4 「第十一図 鉄道郵便車の郵便の積卸し」